次世代物流システムのコンセプト「フィジカルインターネット」とは

物流トピック

ドライバーの待遇を上げる為には運賃値上げが必要です。一方、荷主が物流コストを上げたくないのも当然の欲求です。「フィジカルインターネット」は、これを両立させうるコンセプトとして国際的にも研究されています。

簡単に言うと「モノのインターネット」です。ネットワーク上を情報の塊をパケット化して運ぶことにより、画期的な情報通信が可能になったように、モノについても規格化された入れ物(パレットや通い箱)を使い、リアルな輸送ネットワークと情報システムをフル活用することで、ロスの少ない物流が可能になるという考えに基づいています。ビールパレットなどはフィジカルインターネットの世界でも活躍する「入れ物」と想定されます。

物流事業者としては膨大に飛び交う情報を効率的に処理し、無駄の少ない物流サービスを提供できる環境整備は強みになるでしょう。経産省、国交省の主導によりとりまとめられた「フィジカルインターネット・ロードマップ」は、効率的な物流構築に向け、何を行うべきか、詳細に紹介されています。荷主が行うべきことも多くあるので、荷主を巻き込んだ現場改善のため、政府発信の情報はどんどん活用してください。

 

※資料:「フィジカルインターネット・ロードマップ」P41より筆者抜粋

※湯浅コンサルティング作成