2024年問題を踏まえ、持続可能な物流を

物流トピック

2024年4月より、トラックドライバーの時間外労働について、罰則付き上限規則が始まります。丸協運輸では対策は完了していると聞いていますが、これはかなり先進的状態です。先日、物流事業者の集まる講習会では9割の参加者が「2024年問題対応に不安がある」と回答していました。

2024年問題は運送事業者の問題であると同時に荷主にとっても大問題です。ところが荷主においては、よほど物流に関心の高い企業でなければ、知らない人もいる状態です。もし、そのような荷主がいたらしっかりと状況を伝えて頂きたいと思います。

味の素の堀尾物流企画部長は「24年度末になる前にドライバーがみんな年間の時間外労働上限をオーバーしてしまう」ことを最も恐れています。こうなればドライバーは働けず、トラックがあっても運べなくなってしまうからです。

このような事態を避けるためには、まず、待機や検品、荷役など運行以外の時間は極力削り、1日の拘束時間が11時間30分を超えないようにすることです。

また、ドライバーを魅力ある職業として雇用を確保していくため、運賃を上げていくことも検討すべきです。そのために「標準的な運賃」が定められています。荷主に対しては、運賃が上がってもトータルの物流コストがあがらないような工夫を提案し、共に持続可能な物流体制の構築の整備に取り組むべきといえます。

※図、全国トラック協会HP

※湯浅コンサルティング作成